◆商品名◆
ターナー原画を含む銅版画全63点
ヘイクウィル『イタリア・ピクチャレスク・ツアー』
1820年刊初版完本

◆商品説明◆
ジェームス・ヘイクウィル
『イタリア風景紀行—1816~17年のスケッチより』
ロンドン；John Murray、1820年刊初版

著者のジェームス・ヘイクウィル（17781843）は一連のピクチャレスク旅行記で人気を博した英国の建築家。

こちらはイタリアのピクチャレスク紀行画文集で、挿絵のほとんどは著者のドローイングをエングレービングにしたもの。別刷りエングレービング全63点所収、完本です。挿絵はすべて薄紙で保護されています。

絵の内訳は、イタリアの景観画36点、ヴァチカン美術館などの展示品を著者がスケッチした線描画27点。

景観画のうち18点が、絵の左下に「Drawn by J.M.W. Turner, R.A. from a finish"d Sketch by J. Hakewill.」とあります。テート・ギャラリーの目録によると、著者がカメラ・オブスキュラを用いて現地で描いた鉛筆画を、J.M.W. ターナーが水彩画に仕立て、それをもとに版画が作成されたもののようです。（https://www.tate.org.uk/art/artworks/turner-bridge-at-narni-from-hakewills-picturesque-tour-in-italy-t05079）

書誌と全文はこちらでご確認いただけます。
https://digitalcollections.nypl.org/items/de1a14b0-c4d4-0136-0ef4-53ef9c35368a

装丁は刊行当時の背とコーナーの革装。外装の状態は全体にスレ、変色。革の表皮が一部剥がれています。見返しに二種類の蔵書票、遊び紙と標題紙に記名。本文は全体に余白にシミがあります。数カ所に水濡れ。
十八世紀まで、イタリア旅行記の著者は、貴族、聖職者、考古学者が多かったが、十九世紀になると作家や詩人、画家、建築家といった芸術家たちが目立ってくる。またロマン主義全盛期は、イタリア各地の風景を集めた版画集もいろいろと出版され、とくに1820~30年代になると、旅行記やイタリア案内書に美しい銅版挿絵が入ったものがたくさん刊行さ れるようになった。まさに「ピクチャレスク(風景のような)」が美のキーワードとなったこの時代にふさわしく、風景イラスト入り旅行記の流行が始まったのである。たとえば英国の建築家ジェイムズ・ヘイクウィル(1778~1843)の旅行記『イタリア風景紀行—1816~17年のスケッチより』(一八二〇)にはターナーによる銅版挿絵が入って［いる］。」（河村英和『イタリア旅行 : 「美しい国」の旅人たち』中公新書, p.57-58）

本のサイズは写真では把握しずらいので、一緒に写している蛍光ペンとの比較においてご判断くださいませ。

当方が出品しております革装本はすべて、内外の図書館で採用されている処方（Brecknel Turner Saddle Soap、Klucel G、Talas Leather Dressing、SC6000等）でメンテナンスされておりますので、特別なお手入れなしでもしばらくご入手時の状態をお楽しみいただけます。



書名：A Picturesque Tour in Italy From Drawings Made In 1816-1817
著者：James Hakewill
出版社：London, John Murray
出版年：1820
言語：英語
ページ数：
サイズ：30.7x24.5cm
状態：商品説明を御覧ください
◆コメント◆
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